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パーシモンクラブ

                                                                          

ここ2〜3ヶ月の間に全国各地からパーシモンクラブのシャフト交換やヘッド塗装の修理を承りました。今はパーシモンクラブの修理をしているところも少ないので、インターネットで探して当店のHPにたどり着いたという人ばかりです。この期間に立て続けにパーシモンクラブの修理があったことに驚いています。現在は回りを見渡すとメタルクラブを使用している人ばかりですが、いまだパーシモンクラブにこだわり続けているゴルファの方がいることを改めて思いました。

パーシモンクラブは、重心距離が短く、重心深度も深く、慣性モーメントも小さいので、ゴルファによっては振り易く感じる人もいると思います。パーシモンクラブはメタルクラブに比べ飛距離は減少し、曲がり幅も大きくなります。パーシモンクラブを使用するにはスィング技術が必要になると思います。メタルクラブとパーシモンクラブの性能は比べものにならないほど、メタルクラブのほうが進化しています。

パーシモンクラブは木目模様で柿の木を一本一本手で削りますので、メタルクラブの様に皆同じではなく、皆違った顔をしています。パーシモンクラブを製作するにもヘッドを荒削りしてから、ペーパーを何度もかけ、シャフトを入れてから、塗装も塗っては乾かしを繰り返し、最後に糸巻きをしてクラブが出来上がります。クラブが出来上がるまでに約2週間かかります。パーシモンクラブのほうが職人としてクラブ創りをしているという感覚はあります。現在新規のパーシモンクラブの製作には、木型(パーシモン)が無い為、製作を承ることは出来ませんが、パーシモンクラブの修理は可能です。

パーシモンクラブを愛用している人は、ボールを打った時のソフトな打感がたまらないという人もいます。いまもパーシモンクラブを愛用し、昔を懐かしむために飾って大事に保管している方もいます。パーシモンクラブを知らない世代が多くなっている中、パーシモンクラブを経験できたことに懐かしさと嬉しさを感じます。