オーガスタ・ナショナルコース
ゴルフの祭典マスターズ。その檜舞台となるオーガスタ・ナショナルコース。このコースの美しさは、日本のゴルフ場の理想の姿を表現していると言えます。とに角、メンテナンスが素晴らしく、いち早くスプリンクラーを取り付けたのは言うまでもなく、冬の霜害対策のため、お湯を通しています。手本の全てがあるといっても良いでしょう。
また、各ホールごとに違った花木が植えられており、色彩が変化するのも目に新鮮であり、そればかりではなく、開花時期が異なるので、いつ訪れても何かしらの美しい花が、プレイヤーを楽しませてくれています。しかし、よくぞここまで整備されたものだと感心します。それもそのはず、この用地は元ベックマンという人が所有する植物園だったのです。
ところで、このコースの歴史を調べてみると、植物園ならぬ牧場だったこともあるのです。第二次大戦のことです。日本のゴルフ場の場合、食糧難のためにイモ畑にされたのが、アメリカでは牧場。しかも食うためではなく、ゴルファーが減ったため、というのん気な理由でのこと。これなら伸びた芝を牛が食べてくれるため、メンテナンスにもなり、一石二鳥。おかげで約3年クローズしたものの、戦争終結後はすぐにオープンできました。