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2008年から高反発ヘッドが規制を受ける理由

いよいよ2002年から6年間の猶予期間わ経て、来年(2008年)から高反発ヘッドが規制されるわけですが、どうしてその様になったのか、私自身は充分納得をしておりませんでした。JGA理事の大橋元氏の説明が目に留まりましたので紹介させてもらいます。

ゴルフ用具メーカーは、よい道具をゴルファーにより良い道具を提供しようと日々技術革新をしクラブ自体進化し、ゴルフの発展に貢献してきました。ゴルフボールにしてもしかりです。自分はそのような進化をなぜ規制するのか疑問が生じ、ゴルフ協会の横暴ではないのかとも考えました。

スプリング効果規制について、  「プロとアマで規制を分ければよい」  「規制は競技にだけ適用され遊びであれば高反発ヘッドを使用しても良いのではないのか」  「倶楽部ごとの判断でローカルルールを制定すれば高反発クラブを引き続き使用しいもよいのではないか」   という考えを持っていましたが、大橋氏(JGA常務理事 ) の説明で納得が得られましたので、下記に簡単にかいつまんで書いてみましょう。

およそ100年前に R&A の規則に「クラブは単純なシャフトとスプリングの様な装置を一切有してはならない」これが根本的にスプリンギ効果、高反発クラブ規制につながり、根底にあるものです。そして5年前 R&A 、USGA は「規制の目的はゴルフの良き伝統を守り、プレーヤーの技量よりも用具の技術的進歩に過度に頼りすぎることを抑制し、プレーヤーの技量がゲームを通しての主要な成功要素であることを確保することである」という共同声明をだしました。

ゴルフは「参加」 「楽しみ」 「挑戦」 の3要素のバランスが重要です。プレーヤーはゴルフに参加し楽しみ挑戦が必要であり、用具がこのまま技術革新進化してゆくと、「挑戦」する要素(プレーヤーのゴルフ技術の進歩)が失いかけ、ゴルフが簡単になっていくことを懸念し、ゴルフゲームの本質を変えてしまう恐れがあると判断したのです。その結果、2004年にヘッドの大きさ、シャフトの長さ、2006年5月から慣性モーメントの制限規制、2008年から高反発の規制になったのです。

前記しました自分の疑問に対しては「R&A 、USGAは技量に関わらずゲームをするすべてのプレーヤーのため、1つの規制を保持することがゴルフ最大の強みである」JGA は日本のゴルフ総括団体としてこの結果、統一のゴルフ規則を日本の全てに普及させるという義務、使命があると考えております

結論として、今回2008年スプリング効果新規則は、ゴルフ規則本則の変更であり、それをローカルルールで修正することは認められるものではありません。また競技に参加しない場合でもゴルフゲームをするのであれば、規則に従ってプレーしなければなりません。

仲間との遊びでのプレーであっても規則を知りながら、バンカー内でクラブをソールするプレイヤーはいないと思います。ゴルフクラブにも現在色々な規定があり、それに違反しているクラブは違反クラブとなります。

用具の規則を守ってプレーすることこそゴルフの持つ魅力を最大限に感受することが出来るでしょうと大橋氏は文を結んでいます。

まとめとしてゴルフのプレーをするには、ゴルフクラブの規則が有る以上ゴルフルールは守らなければいけない事は必須です。高反発ヘッドが存在している限り用具として使用しても差し支えないと思いますが、上記の規則が有る限り自覚を持って使用した方が良いかも知れません。