パーシモンヘッドからメタルヘッドへ
先日お客様との会話中、パーシモンからメタルに変わって何年位経ったことが話題になりました。そこで今月の豆知識ではパーシモンとメタルの移り変わりについて調べてみることにしました。
今から約20年前、1986年テーラーメイド社から"ツアープリファード"体積150cm3メタルクラブが発売され、これがパーシモン時代からメタル(ステンレス)、チタンヘッドの幕開けでした。もともとメタルヘッドは米国では、パーシモンヘッドが割れ危険でしたので、破損防止の為メタルヘッドが生まれたのです。当時パーシモンのヘッドは約180cm3位でしたので少し小ぶりのメタルヘッドでした。当初飛ばすことを目的としたものではなく、耐久性を求めた結果金属ヘッドの開発となった次第です。日本で発売されたマルマン社"ダンガン"も非常に小さなヘッドでした。パーシモンヘッドはこの時期、見た目の美しさでは完成の域に達していました。破損防止でできたメタルヘッドは、パーシモンにはない思いがけない結果をもたらしてくれました。
メタルヘッドは球離れが速い為、右にプシュ気味に飛ぶため、メタルヘッド自体をフックフェースにする事やボールとフェース面との接触時間が短いためサイドスピンが小さく、ボールの曲がりが減少した事、フェース面の反発力アップにより飛距離アップにつながる事、そしてヘッド内部を空洞化する事により周辺重量配分がより可能になり、ヘッド自体の慣性モーメントが大きくなった事等々です。この様にメタルヘッドは思わぬ好結果をもたらしました。これ以降各社はメタルヘッド製造に力を入れたのです。
参考 パーシモンヘッド 180cm3 約1900gcm2
メタルヘッド 150cm3 約2263gcm2
その後技術、材質改新によりメタルヘッドの巨大化、チタンヘッドに移るわけですが、来月豆知識にはその課程を載せる予定をしています。