8月の豆知識 

慣性モーメント パート2 ドライバーの長さ

ドライバーのヘッドを大きくすれば、慣性モーメントは大きくなりますが、重心距離 (注 12月豆知識を参照、最後の説明を参照) が長くなりがちです。その結果、操作性が悪くなります。ただ大きくするだけではヘッドの機能が悪くなってしまいます。最近の大型ヘッドは重心距離が長くならないように工夫した、使い易いモデルが出回っております。

`99年頃には、長尺ブームで48インチ〜50インチのクラブが出現しました。その後年々徐々に短くなり、最近では一般的に44インチ〜45インチが主流となってきました。一発の飛びを追求するより、安定性を求めたゴルファーが選んだ結果といえます。

クラブを長くすればボールは飛びますが、安定性には欠ける欠点があります。スィングブレーンの型によって長尺のクラブが合う人がいます。そんな方はクラブを短くする必要はありません。又45インチのドライバーの長さを飛ばす為、46インチに改造した結果、距離が落ちてしまう人がいます。これはクラブを長くした結果、ヘッドスピードが落ちてしまうからです。こんな方はかえって44インチ位の長さが良いかも知れません。

今までの経験から言えますことは、一般的にゆっくりしたスィングの人、年配者の方は長尺のクラブが比較的合います。若くて体力のある方、ヘッドスピードの速い方は長いドライバーは必要ないでしょう。ご自分のスィングがどのようであるのか、見極めた上でドライバーの長さを決めた方が良いと思います。


注 重心距離   
この距離が長いほど、ネックの軸回りの慣性モーメントは大きくなり、ヘッドが返りづらくなります。ヘッド体積が増えたことによって、重心距離の最適値は38oといわれています。