2006.9月の豆知識 

ロングアイアンからユーティリティー、ショートウッドの普及に伴うボールとの関係

 ゴルフボールは、90年代末から低スピン化に向けて大いに進化しました。ボールは、初速、スピン量、打ち出し角が飛びの3要素と言われています。ボールの初速を上げ、スピン量を最適化し(余分なスピン量を抑える)、打ち出し角を高くする、これはよりボールを飛ばす条件です。この条件をより満たす為、ボールは改良に改良し、進歩しています。

 「ドライバーは低スピンで飛んで、ショートアイアンはスピンがかかって止まる」というボールに現在なっています。ヘッドスピードが長いクラブでは、低スピンになりヘッドスピードが遅く、短いクラブではスピンがかかるボールです。

 約10年前のボールと最近のボールを2番アイアンでテストしたところ、スピン量は平均1000回転減っていますが、打ち出し角は1度以上、比率にして約一割程低くなってしまう結果が出ています。ドライバーヘッドは低重心化し、ロフトを多くすることにより打ち出し角を高くし、より飛ばすクラブにする傾向があります。この頃のプロが以前より大きめのロフトを使用している理由です。

 問題となるのはロングアイアンです。昔に比べロフトが1クラブ立っています。力のあるゴルファーでしたら、NO.2、3、4のアイアンは打ちこなせるでしょうが、一般ゴルフィァーは、ボールの打ち出し角が一割程低くなると、ボールは中々良い球筋が得られません。

 そこでロングアイアンに変わるべきユーティリティークラブやショートウッドの出現となり、ゴルファーの関心が高まりつつあるこの頃です。ユーティリティークラブ、ショートウッドも改良に改良を重ね、進化に進化しています。長い距離をやさしく運べるクラブです。

 ボールの改良の進化が、ロングアイアンからユーティリティークラブ、ショートウッドの普及に一役かかわっています。